自賠責保険とは何だ?覚えておきたい基礎知識
Contents
- 1 自賠責保険だけでは足りないの?
- 2 自賠責保険では運転者や同乗者は守れない
- 3 政府補償事業って何?
- 4 自賠責保険に対物賠償の機能はあるのか?
- 5 自賠責保険の保険者は?
- 6 自賠責保険に入らない車があるってホント?
- 7 自賠責保険ってそもそもなぜ出来た?
- 8 仮渡金って何だ?
- 9 仮渡金はどうやって受け取るの?
- 10 自賠責保険は一台ずつ契約する
- 11 自賠責保険の保険金額はどうやって決まっている?
- 12 自賠責保険はどこで契約するのが良い?
- 13 2014年は保険料の値上げはなし
- 14 自賠責保険は長期契約がお得
- 15 自賠責を忘れるとどうなる?
- 16 自賠責保険に入らない最大のデメリットは
- 17 任意保険と自賠責保険の保険会社を変えることはできる?
- 18 自賠責保険は不公平な仕組み
- 19 等級が低くても自賠責保険には入れる
自賠責保険だけでは足りないの?
自動車保険には、絶対入らなければいけない自賠責保険と、契約者が自分の意思で入る任意保険があります。ちょっと疑問なのが、任意保険に入る必要性はどの程度あるのかという点です。自賠責保険だけでは足りないのでしょうか。
自賠責保険では足りないのなら、なぜそんな中途半端なものにしたのか、ちょっと不思議ですよね。実際のところ、どうなのでしょうか。
自賠責保険では運転者や同乗者は守れない
自賠責保険は、交通事故の相手方を守るための保険です。事故を起こした運転手や同乗者は守れません。
この部分の補償を得るためには、自動車保険の任意保険に入るしかありません。その意味でも、自賠責保険は十分な補償でないことがわかります。
政府補償事業って何?
自賠責保険にすら入っていない車にひかれてしまった場合、加害者に賠償金を支払わせるのは難しいでしょう。自賠責保険にすら入れないような人が、十分なお金を持っているとは思えません。
それでは、自賠責保険にも入っていない車との事故では、被害者は泣き寝入りするしかないのでしょうか。実は、そんなこともありません。政府が自賠責保険の分は面倒を見てくれます。
自賠責保険に対物賠償の機能はあるのか?
自賠責保険の基本について確認しておきましょう。
自賠責保険に対物賠償責任保険の機能は付いているのでしょうか。それとも、対人賠償責任保険の機能しかないのでしょうか。
自賠責保険の保険者は?
自賠責保険を運営しているのは、どんな組織なのでしょうか。自賠責保険は国が定めた仕組みです。しかし、実際の運営をしているのは、保険会社や共済組合なのだとか。
ちなみに保険を運営する組織のことを、保険の言葉では「保険者」といいます。保険の契約書などのドキュメントでは頻繁に使われるので、覚えておきましょう。
自賠責保険に入らない車があるってホント?
全ての車が自賠責保険に入るというのが、法律上の建前です。しかし、一部の車は自賠責保険に入るのを免除されています。例えば、政府関係の車などですね。
ちょっと気になるのが、米軍の車両も自賠責保険を免除されているという点です。このことを問題視している人も、少なからずいるようですね。
自賠責保険ってそもそもなぜ出来た?
自賠責保険はそもそも何のために作られたのでしょうか。根拠となっている法律の条文を読むと、交通事故の被害者保護のために作られた法律であることが分かります。
法律の趣旨から考えると、ドラーバーへの補償が無いのは当然であることがわかります。また、車両保険の機能が無いのも自然なことです。
仮渡金って何だ?
自賠責保険には被害者救済のために、仮渡金と言う仕組みがあります。この仕組みのおかげで、交通事故の被害者は、事故から比較的短い期間である程度のお金を手に出来ます。自賠責保険の被害者救済というコンセプトが反映された仕組みと言えそうです。
仮渡金はどうやって受け取るの?
別のページで書いたように、自賠責保険には仮渡金と言う仕組みがあり、被害者は示談成立前に自賠責保険の保険金を受け取ることが出来ます。ところでこの仮渡金、どうやって請求したらいいのでしょうか。そして、いくら受け取ることが出来るのでしょうか。
自賠責保険は一台ずつ契約する
自賠責保険は一台ずつ契約すると言うふうに法律で定められています。これは私達には当然のことと感じます。
しかし、車をたくさん所有する法人には、ちょっと面倒なルールかもしれません。車をたくさん持っている場合、任意保険の契約はノンフリート契約という契約をします。どんな契約かというと、持っている車を一まとめで契約することになるのです。
任意保険と自賠責で契約の仕方が違うので、ちょっと面倒な感じはします。
自賠責保険の保険金額はどうやって決まっている?
自賠責保険の保険金額って、どうやって決まっているのでしょうか。現在だと、例えば、死亡事故の場合は3,000万円というふうに決まっています。
でも、この金額って、時代と共に変わって当然ですよね。今の3,000万円と40年前の3,000万円だったら、大分価値が違うはずですから。定期的に見直していると考えるのが自然です。
自賠責保険はどこで契約するのが良い?
自賠責保険はどこで契約するのが良いのでしょうか。自賠責保険に入っていないと車検に通らないので、そのタイミングに済ませてしまうのが一番一般的でしょうか。ただ、それ以外の場所での契約ももちろん可能です。最近はコンビニで契約ることすら出来るようです。
ちなみに、任意保険の保険会社と自賠責保険の保険会社は無理にあわせる必要がありません。違っていても、特に問題はないのです。
2014年は保険料の値上げはなし
2014年の自賠責保険の保険料が発表されました。今回は前年と同じで値上げは無さそうです。
最近2回にわたって引き上げがありました。その結果収益が改善しているので、値上げはなしと言うことのようです。
自賠責保険は長期契約がお得
自賠責保険は契約期間によって保険料が大分違うようです。長期の契約になればなるほどお得です。
自動車の場合は、車検のタイミングがからんでくるので、契約期間を事由に選ぶと言うわけにはいきません。ただ、車検が無い小型のバイクの場合は、長期契約をして節約することを考えてもいいかもしれません。
自賠責を忘れるとどうなる?
自賠責は全ての車が入ると言う建前になっています。ということは、もし契約を忘れたりすると、何かペナルティがあるのでしょうか。
実は、自賠責保険の契約を忘れると、結構大きなペナルティがあります。証明書を不携帯しているだけでも罰金があるのです。
自賠責保険に入らない最大のデメリットは
前のページで書いたように、自賠責保険に入り忘れた事が発覚すると大きなペナルティがあります。一発免停ですからね。
しかし、自賠責保険に入らない最大のデメリットはそんなことではありません。万が一事故を起こしてしまうと、人生を棒に振りかねない可能性があるのです。自分の身を守ると言う意味でも、自賠責保険には必ず入りましょう。
任意保険と自賠責保険の保険会社を変えることはできる?
任意保険と自賠責保険の保険会社は、同じでないといけないのでしょうか。あるいは、仮に別の会社で契約した場合、何か不利益は無いのでしょうか。
結論を書いてしまうと、自賠責保険と任意保険の保険会社を変えることは可能です。また、別の会社を使ったとしても、特に不利益は無さそうです。ですから、安心して任意保険の会社を選んでください。
自賠責保険は不公平な仕組み
自賠責保険というのは、とても不公平な仕組みとも言えます。なぜかというと、シンプルな保険料体系にするために、事故を起こす可能性が低い人でも高い保険料を払わされているからです。
ある程度は仕方がないことでしょうが、事故の起こしやすさで多少保険料に差をつけるような仕組みにしていただきたいものです。優良ドライバーが事故を頻繁に起こす人の面倒を見るような仕組みは、ちょっとどうかと思うのです。
等級が低くても自賠責保険には入れる
自動車保険の任意保険は、等級が低い車の場合契約をしてもらえません。それでは、自賠責保険ではどうなのでしょうか。
自賠責保険は、当然かもしれませんが、どんなに等級が低くても契約が可能です。と言うか、等級と言う言葉自体が任意保険の言葉ですからね。
でもこれって、保険会社と優良なドライバーには不利な決まりですよね。事故を起こしやいヤツの面倒を見ている感じになりますから。