損害保険には「保険価額」と「保険金額」という言葉があります。この2つの言葉は見た目が非常によく似ているだけでなく、その意味も比較的にています。ですから非常に紛らわしい言葉と言えるでしょう。
しかし、損害保険を理解するためには、この2つの単語の理解は欠かせません。ですから、しっかり理解しておきたいですね。
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保険価額とは?保険金額とは?
「保険価額」と「保険金額」というのは、それぞれどういう意味なのでしょうか。まずは、それぞれの意味を確認してみましょう。
保険価額とは
保険価額というのは、簡単に言うと、考えられる損害の上限という意味です。
例えば、あなたの車の価値が時価で100万円であるとしましょう。ということは、あなたの車が修理できないほど壊れても、その損害は100万円以上にはなりませんよね。
こんな場合、保険価額は100万円となるわけです。
ちなみに大辞林によると、次のように定義されています。
ほけんかがく【保険価額】
損害保険において,被保険者が被るおそれのある損害を金銭に評価した額。保険金額はこの限度内で定められる。
保険金額とは
もう一つの保険金額というのは、実は、損害保険と生命保険で定義が違います。
生命保険においては、支払われる保険金の額のことを保険金額といいます。
例えば、Aさんが亡くなるとAさんの妻に1,000万円が支払われる保険があったとします。この場合は、Aさんが入っている生命保険の保険金額は1,000万円となるわけです。
一方、損害保険においての保険金額は、支払われる保険金の上限を表す金額です。
例えば、あなたの車が事故によって壊れた場合、払われる保険金の上限が100万円だとします。この場合、保険金額は100万円となります。
もちろん、軽い接触程度の事故なら、修理費用はそんなにかからないでしょう。実際の保険金は100万円を下回ることもあるわけです。
でも保険金額は100万円ということですね。
大辞林によると、次のように定義されています。
ほけん‐きんがく 【保険金額】
保険契約において約定された金額。生命保険では給付額、損害保険では給付の最高限度額。
ここまで説明してきたことを簡単にまとめると、大辞林の定義のようになるわけです。ただ、保険の知識がない人がこれを読んでも、さっぱりわからないでしょう。
保険価額と保険金額の違い
以上をまとめると、損害保険においては、次のように理解しておくのが良いでしょう。
- 保険価額:損害の上限
- 保険金額:受け取れる保険金の上限
例えば、ある事故において1億円分の損害の可能性があれば、保険価額は1億円です。しかし、その時の保険金額(保険金の上限)を5,000万円で契約していれば、受け取れる保険金は5,000万円という感じになるわけです。
損害保険では「保険価額 ≧ 保険金額」という関係が成り立つ
損害保険というのは、基本的に、実際の損害を金銭的に補うためのものです。損害を補償する保険だから、損害保険ということです。
逆に言うと、実際の損害以上に保険金が支払われることはありません。つまり、「保険価額 ≧ 保険金額」という関係が必ず成り立つのです。
この関係が崩れてしまうと、大変なことが起こりかねません。
利得禁止の原則
損害保険には「利得禁止の原則」というルールがあります。「利得禁止の原則」というのは、簡単に言うと「保険価額 < 保険金額」になってはいけないという事です。
なぜそんなルールがあるのでしょうか。つまり、保険金額の方が保険価額よりも大きくなってはいけないのでしょうか。
これはなぜかと言うと、損害以上に保険金がもらえるとなれば、自分から事故を起こす可能性があるからです。損害保険を使って、簡単に儲けられる可能性があるわけです。
例えば、300万円の時価の自動車に1,000万円の車両保険をかけられたとします。それが出来るのなら、自分から積極的に事故を起こして、1,000万円の保険金をもらうと考えますよね。
ですから、損害保険に関しては「保険価額 ≧ 保険金額」の関係が成り立つのです。
保険価額と保険金額の間には「保険価額 ≧ 保険金額」の関係が成り立つ(利得禁止の原則)
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