飲酒運転をして交通事故を起こすというのは、全くない話ではありません。自分が加害者側になるのは、自分の意志で防げます。飲んだら乗らないを徹底するだけですから。でも、自分が被害者になる可能性は、自分の意志ではどうにもならない場合がありますよね。
さて、飲酒運転の車との交通事故の場合、自動車保険の保険金は支払われるのでしょうか。こういうケースでは、保険金が払えないと断られてしまうのでしょうか。もし断られてしまうとなると、被害者としてはたまりません。
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徳島新聞が記事にしていました
飲酒運転をした場合、自動車保険は使えるのでしょうか。こんな疑問に関する記事を、徳島新聞が載せていました。1 忘年会のシーズンで、飲酒運転も増えるということで、記事を載せているのでしょうね。
でも、この記事が、中途半端な上に良く分からない部分もあります。新聞記者の文章力ってこんなものかと思ってしまいました。ネット版だから内容が甘いのかしら。
記事を読むと、飲酒運転でも自動車保険の保険金は支払われるように読めます。でも、実際には、すべての保険金が支払われるわけでは無いのです。読者は完全に誤解することでしょう。
実はこのサイトでも、過去にも1度飲酒運転と自動車保険の関係については書いています。しかし大事なことなので、もう一度ポイントを整理して置きましょう。
補償の対象になるもの
先ず確認しておきたいのが、飲酒運転による事故でも、補償される場合があるということです。もう少し正確に書くと、補償の種類によって補償されるものとされないものがあります。
それでは、補償の対象になるものを確認しておきましょう。飲酒運転でも補償されるのは、次のようなものです。
- 自賠責保険
- 対人賠償責任保険(任意保険)
- 対物賠償責任保険(任意保険)
強制加入の自賠責保険に関しては、飲酒運転でも補償されます。自賠責保険の趣旨は被害者保護なので、事故の時に保険金が支払われないでは筋が通りません。ですから、当然と言えば当然でしょう。
また任意保険でも、対人賠償責任保険と対物賠償責任保険は補償されます。対人賠償責任保険というのは、相手を死傷させたときの損害賠償のための保険ですね。対物賠償責任保険というのは、他人の物を壊した時の損害賠償のための保険です。
この2つに関しては、飲酒運転でも補償されます。しかし、これら意外は補償されないと考えて良いでしょう。
ちなみに任意保険でも、飲酒運転でもこれらが補償されるのは、被害者を保護するためということです。つまり事故の被害者がいる補償に関しては、飲酒運転でも対象になるということですね。
補償されない部分も
ただ、同乗者に関しては基本的には保険金が支払われません。補償の種類で言うと、人身傷害保険とか搭乗者保険と呼ばれる補償ですね。この部分の保険金は支払われないわけです。
また、自動車の修理費も保険金が支払われません。補償の種類で言うと、車両保険は無効という事です。
このあたりは保険会社も面倒を見切れない部分という事ですね。お酒を飲んで事故をしたのだから、保険会社は責任を負えないわけです。
元モーニング娘。の吉澤ひとみが飲酒ひき逃げで逮捕
飲酒運転の事故に関して、興味深い事故がありました。事故というか、事件に近いですね。
元モーニング娘。の吉澤ひとみが、飲酒運転とひき逃げで捕まったのです。信号無視をしていたという話や、事故の際に減速しなかったという話もあります。
有名人の飲酒ひき逃げはショッキング
最近のメディアの露出は多くはないとはいえ、全盛期のモーニング娘。の人気メンバーでしたからね。結構な衝撃がありました。ニュースサイトでもかなりの記事がアップされていましたね。
さらに、事故の被害者が「損害賠償をたくさん取ってやる」という趣旨のツイートをして、それに関しても一部で盛り上がっているのだそうです。どうやら、被害者が叩かれているようですね。
確かに、こういうツイートをすると叩かれがちですよね。ネットは公の場所なので、そこでする発言としては不用意だと思います。
たくさんの賠償金は取れるのか
まあ、それはそれとして、今回のケースでは「たくさんの賠償金」を取ることが出来るのでしょうか。また、吉澤ひとみ本人の負担はどうなるのでしょうか。
被害者は被害を受けたわけですから、損害賠償を請求し支払ってもらう事ができます。ただ、「たくさんの賠償金」というのは難しいでしょう。
交通事故の損害賠償というのは、ケガをしている場合はケガの治療費と治療している間の休業補償、これに加えて慰謝料程度しかもらえないからです。ヘガは軽傷らしいので、治療費と休業補償は微々たるものでしょう。そうなると、損害賠償の額を増やすには慰謝料の部分を増やすしかありません。
とはいえ、被害者の実害は軽いケガですからね。慰謝料と言っても、大した額になりようがありません。
自動車保険を使える
しかも、今回のケースでは、自動車保険を使う事が出来ます。そうなってくると、示談交渉の相手は損害保険会社の専門のスタッフでしょう。
経験も知識もある相手に対して、示談交渉で被害者が優位に立てるとは思えないんですよね。
有利に交渉をしようと思えば被害者が弁護士を使うという手もあります。でも、そのコストに見合う被害だとも思えませんし。
対人賠償責任保険は被害者保護
ちなみに、飲酒運転で自動車保険が使えるという事実に違和感を持つ人もいるでしょう。でも、飲酒運転でも、一部の自動車保険は使えるのです。
今回のように被害者がいる場合、被害者の補償に関しては自動車保険が使えます。自動車保険の中でも、対人賠償責任保険と言われる部分ですね。被害者保護を優先させるということのようです。
ただ、壊れた車の修理などに関しては、自動車保険は使えません。まあ、これは当然ですよね。
ドラマの中止の方が影響が大きいかも
ちなみに、今回の事故で、吉澤ひとみが出演しているドラマが放送中止になるようです。これに関しても、放送局から損害賠償を請求される可能性があります。NHK のドラマだったかな。
放送局が損害賠償を請求するかどうかは、あくまで放送局の経営判断です。当然ですが、請求しないという選択肢もありうるでしょう。
ただ、仮に請求があった場合は、こちらの方が遥かにダメージは大きいでしょうね。吉澤ひとみの露出から想像するに、最近はそこまで稼いでいるわけでも無いでしょうから。
- 年末年始に増加する飲酒運転事故…… 自動車保険は適用される?(徳島新聞)2014/12/25 [↩]
【最大5万円安く!】自動車保険の保険料を節約する手っ取り早い方法
自動車保険の保険料を下げようと思ったときに、一番手っ取り早い方法は何でしょうか。おそらく、損保各社から見積もりを取り、保険料を比較することでしょう。
ただ、複数者に見積もりを依頼するのは面倒です。そこで、一括で見積もりが取れるサービスを利用しましょう。簡単な一回の入力作業で、10社以上から見積もりが取れます。
保険スクエアbang!のサイトによると、平均で約2万5000円も保険料が安くなっているようです。中には、5万円以上安くなった人もいるのだとか。
ここまでのメリットがあるのなら、チェックしない手は無いでしょう。
もう少し詳しく:自動車保険一括見積もりサービスを使おう

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