トヨタ自動車が燃料電池車に関する約5,680件の特許を無償で開放するそうです。
特許をとるということは、様々なコストがかかっているはずです。それをただで使わせるわけですから、結構大きなインパクトがあったようです。1
冷静に考えたら不思議なことでは無い
特許の無償開放はニュースではありますが、冷静に考えると合理的な選択の結果のようにも思えます。なぜかというと、燃料電池車を売るには、トヨタ社の規格にあった水素ステーションが必要です。そのタイプを業界標準にしてしまうためには、情報公開をして他社でも同じ規格の車を作ってもらう必要があったのです。業界標準にしてしまえば、今後の販売が容易ですよね。
また、開発に対して一日の長があるというメリットを活かす事もできます。他社と競争に破れ別規格の車を作るリスクを考えると、この方が有利だという判断もあったのでしょう。
それに、燃料電池車のマーケットを大きくしたいといういとも有ったのでしょう。ガソリン車に対抗しうる自動車として世間に認知させないと、産業の規模としても十分では無いでしょうから。
ということで、特許の公開というのは、そんなにありえない話ではありません。そもそもマーケティングの一環として、コンピュータ関連の業界では既に行われている手法のようですし。
記事の指摘は違うんじゃないかなあ
ちなみにダイヤモンドオンラインでは、トヨタの決断に対して、記事の中で次のような記述をしています。
その背景には、「ハイブリッド車の教訓があったのでは?」との見方もある。トヨタは、ハイブリッド車の関連特許を無償開放はしていない。確かに世界の新車販売に占めるハイブリッド車の比率は、トヨタが初代「プリウス」を市場に投入してから17年がたった今も数パーセントにとどまっている。2
でも、この指摘はちょっと違うような気がします。なぜかというと、ハイブリッド車と燃料電池車は、本質的に別のものだからです。
ハイブリッド車というのは、本質的には、ガソリン車ですよね。燃料電池車のような特別なインフラは必要ありません。ですから、特許の公開なんて得に必要が無いのです。
特許を公開してハイブリッド車が増えたらトヨタにメリットがあるかというと、それ程大きなメリットは無いでしょう。敢えて挙げると、ハイブリッド車のシェアが増えれば、ハイブリッド車を選択肢として考える人が増えるくらいでしょうか。でも、ライバルが増えているから、メリットになるのかどうかすら分かりません。
ですから、燃料電池車で特許を公開し、ハイブリッド車で公開しないのは、私には自然なことに思えるのです。
- トヨタ、FCVの普及に向けて燃料電池関連の特許実施権を無償で提供(マイナビニュース)2015年1月7日 [↩]
- ハイブリッド車の教訓か?トヨタ燃料電池特許を開放(ダイヤモンド・オンライン)2015/1/19 [↩]
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