大手損保、家族限定割引を廃止へ| 代わりに本人限定割引を新設

さて、この変更は、私達にとって有利なのでしょうか。実は、細かくみていくと、かなり微妙な気がします。実質的には、こっそりと値上げをしているように見えるのです。

大手損保は家族限定割引を廃止

日経スタイルによると、大手損保は家族限定割引を廃止することにしているようです。2019年1月の契約分からです。

家族限定割引というのは、運転者限定割引の一つです。運転者限定割引は、その名前から分かるように、運転者を限定することで保険料が安くなるという仕組みですね。

今までは家族限定割引と言って、運転者を家族に限定することで、保険料が安くなっていました。この割引が無くなるわけです。

ただ、家族限定割引が無くなるだけではありません。その代りに、本人限定割引という新割引を導入するようです。

本人限定割引は、名前の通り、保険の対象となる運転者を記名被保険者(主に運転する人)本人に限る契約です。

今までも運転者限定割引としては、「本人・配偶者限定割引」というのはありましたが、それに加えて、本人だけの割引を作るという動きになっているようです。

つまり、私達の選択肢としては、「運転者を限定しない」「運転者を本人と配偶者に限定する」「運転者を本人に限定する」という3つの選択肢があるわけです。

家族割の廃止のデメリットは

さて、私達にとって気になるのは、この本人限定割引を使うと保険料がどの程度安くなるかでしょう。また、家族限定割引を使っていた時代とは、どの程度保険料が違うのでしょうかも知りたいところです。

これに関しては、Nikkei Style の記事が参考になります。1 損保の大手4社の割引率に関して、比較した記事が載っていました。

損害保険会社の大手4社というと、東京海上日動火災、三井住友海上火災、損保ジャパン日本興亜、あいおいニッセイ同和損保の4社です。

家族割が無くなる影響は、大きくない

まずは、家族割が無くなる影響から。

これまでの家族割引は、全社一律で1%の割引だったようです。それが2019年から無くなるわけですね。

ようするに、今まで家族限定割引を使っていた人からすると、1%の割引が無くなったに過ぎません。年間の保険料が10万円とすると、1,000円の差でしか無いわけですね。

本人・配偶者限定にすることができれば、保険料は更に安くなるでしょう。それが出来なくても、年間で1,000円弱程度保険料があがるという感じです。

本人・配偶者割引の割引率は下がる

今回の変更で、本人・配偶者割引の割引率も、2019年1月から何故か変更になっています。今までは一律で7%の割引だったものが、6%に下がるようです。

これは、おそらく、本人割引が出来たためということなのでしょうね。本人だけが運転する場合と、配偶者も運転する場合では、保険料に差をつけないわけにはいきませんから。

割引率が小さくなるのは嫌ですが、まあ理解はできます。これも数百円程度の問題です。

本人限定の割引率は

それでは本人限定割引はどうなるかと言うと、7%または8%とするようです。今までは各社一律でしたが、少しですが差をつける事になったようです。

具体的な割引率ですが、8%になるのは三井住友海上火災です。損保ジャパン日本興亜とあいおいニッセイ同和損保は7%です。

そして、東京海上日動火災は導入を見送るようですね。ということは東京街道日動火災に入る場合は、割引率6%の本人・配偶者限定割引に入らないといけません。

ちゃんと数字を追ったら、単なる値上げだった

でも、これって、ちょっと変ですね。もともと本人・配偶者限定が7%割引だったのに、本人・配偶者限定が6%割引になり、一部の会社では本人限定が7%割引になるわけですよね。

どう考えても、実質的な値上げですね。こりゃセコい。

さらにセコいのが東京海上日動火災です。繰り返しになりますが、ここは本人限定の導入を見送ったのです。それなのに、本人・配偶者限定の割引率が7%から6%に下がっています。

何のことはない、新しい制度を導入するドサクサで、実質的な値上げをするという話だったようです。家族限定は廃止するわけですしね。

有利になる可能性があるのは、三井住友海上火災だけということです。

7%程度の値下げならダイレクト型(通販型)を選んだほうが安くなる

まあ、全体的に、細かい話ではあるんですよね。割引前の年間の自動車保険の保険料が10万円とすると、そこから7,000円安くなるのか6,000円しか安くならないのかという話ですから。

それよりも、本気で自動車保険の保険料を安くしたいのであれば、ダイレクト型あるいは通販型と呼ばれる保険会社を選んだ方が良いでしょう。もっと大きな割引が得られるでしょう。

あるいは、思い切って、車両保険を外してしまうとかね保険料を下げたければ、方法はいくつかあります。

まあ、今回に関しては、実質的な値上げです。私達にとっては残念なニュースでした。

一部のメディアは有利な制度変更だと煽っているようです

今回の本人限定の導入に関して、非常に有利だという記事を書いているメディアも多いです。例えば、女性自身は、「来年変わる『自動車保険』割引制度、年間約3万円減も可能か」2 という記事を書いています。

しかし、既に書いたように、今回の変更は実質値上げという感じすらします。今回の制度変更で、大きな割引があるわけではありません。

なんで年3万円減などという話が出てくるのでしょうか。とりあえず、記事から3万円減に関する部分を引用してみましょう。

たとえば、Aさん(53歳)は、同居する23歳の子どもが運転するため、来年からは運転者を限定せず、年齢区分も21歳以上を選ぶつもりでした。この場合の保険料は、年間で8万2,370円です(損保ジャパン日本興亜、トヨタヴィッツ、対人対物無制限、人身傷害5,000万円、ゴールド免許、車両保険なし)。

ところが、子どもが転勤になり独立。自動車保険はほかの補償などを一切変えず、運転者を本人限定にし、年齢区分を35歳以上に変えただけで、保険料は年5万3,590円。約3万円も安くなりました。

この件って、はっきり言って、本人限定はあまり関係ないんですよね。というのも、上に見たように、本人限定にしても「本人+配偶者限定」にしても、割引率は1ポイントしか違わないからです。

だから、本人限定ができる前でも、「本人+配偶者限定」にしておけば、大差ない割引があったことになります。せいぜい1%程度の差だったでしょう。今回のケースだと、千円前後の話です。

ということは、タイトルにあるように、割引制度が変わったから安くなったわけではないのです。以前の割引制度でも、大差ない割引は受けられました。

単なる年齢区分の話でしょうか

「ほかの補償などを一切変えず」というのが保険会社も変わっていないと言う意味なら、一番大きいのは年齢区分の変更でしょう。で、次に大き良いのが運転者限定です。

自動車保険は若い人には冷たい仕組みですから、若い人を外せば保険料が安くなる。それだけのことなのです。まあ統計的に見て、若い人の事故が多いので、若い人が入ると保険料が上がるのですけどね。

もっとも、今回の場合はかなり大きく値引きされているので、補償の内容は同じで保険会社が変わっていたりする可能性もありそうですが。

無知なのか騙す意図があったのか?

これは、女性自身の記者がタイトルを付けたのでしょうか。それとも、解説をしている荻原博子がタイトルのチェックもしているのでしょうか。

何にしても、今回の制度変更を十分に理解していない、煽るためのタイトルであることは間違いありません。よく知らない人が読んだら、損害保険会社が割引をしたと思ってしまいますよね。

ひどい話です。実際は逆なのに。

これって、損保会社からお金でも貰っているのでしょうか。それとも、本当に記者や解説者の勉強不足なのでしょうか。

どちらにしても、あまり読者を裏切るようなことはしないほうが良いと思いますけどね。


  1. 割引率7~8% 自動車保険に「本人限定」広がる
    2018/12/2(日) 7:47配信 NIKKEI STYLE []
  2. 来年変わる「自動車保険」割引制度、年間約3万円減も可能か
    2018/12/7(金) 16:01配信 女性自身 []

【最大5万円安く!】自動車保険の保険料を節約する手っ取り早い方法

自動車保険の保険料を下げようと思ったときに、一番手っ取り早い方法は何でしょうか。おそらく、損保各社から見積もりを取り、保険料を比較することでしょう。

自動車保険の保険料が平均で2万5000円も安くなる

保険スクエアbang!サイトのコピー
平均で2万5000円、中には5万円も
安くなる人も

ただ、複数者に見積もりを依頼するのは面倒です。そこで、一括で見積もりが取れるサービスを利用しましょう。簡単な一回の入力作業で、10社以上から見積もりが取れます。

保険スクエアbang!のサイトによると、平均で約2万5000円も保険料が安くなっているようです。中には、5万円以上安くなった人もいるのだとか。

ここまでのメリットがあるのなら、チェックしない手は無いでしょう。

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